今回は、ナールスエイジングアカデミー編集部の
「ケラトヒアリン顆粒とは?バリア機能を支え紫外線から肌を守る!」を参考に、ケラトヒアリン顆粒とは何か、またそのはたらきや皮膚の病気との関係についてご紹介します。
「ケラトヒアリン顆粒って何?」
「ケラトヒアリン顆粒のはたらきは美肌と関係あるの?」
など、気になる方はぜひご覧ください。
ケラトヒアリン顆粒のはたらき
ケラトヒアリン顆粒は、表皮の顆粒層に見られるたんぱく質です。成分としては、フィラグリンの元となるリン酸化したプロフィラグリンです。
顆粒細胞は、ターンオーバーにより角質細胞に変化します。ケラトヒアリン顆粒は、角質へ移動するとフィラグリンに分解され、それがアミノ酸に分解されて、セラミドや皮脂膜とともにバリア機能を守り肌の保湿を助ける天然保湿因子の主成分になります。
ケラトヒアリン顆粒には、細胞が生きている間は凝集しないように角化を調整するはたらきがあると考えられています。また、光を屈折させ反射させる性質があるので、肌の奥の真皮へ届こうとする紫外線のダメージを軽減するはたらきがあります。
角質層に影響を与える顆粒層は、通常のスキンケアやエイジングケアで化粧品がケアする範囲ではないので、健康やアンチエイジングを意識した生活習慣で肌の内側からの美肌づくりを意識しましょう。
ケラトヒアリン顆粒と関係のある肌悩みや病気
肌と深い関係のあるケラトヒアリン顆粒の量の減少や異常が起こると、フィラグリンが減って、天然保湿因子も減ってしまいます。
これにより、皮膚常在菌バランスが崩れ、pHが弱酸性からアルカリ性に傾くこともあり、乾燥肌や敏感肌、肌荒れなど肌悩みの原因になります。
さらに、ケラトヒアリン顆粒は皮膚の病気とも関係しています。
2006年にケラトヒアリン顆粒から変化するフィラグリンの遺伝子変異が、アトピー性皮膚炎の重要な発症因子であることがわかり、スキンケアによる保湿の重要性が唱えられるようになってきました。
また、過度な角質化が進み、角質肥厚が見られる尋常性魚鱗癬という遺伝性角化異常疾患は、顆粒細胞が空胞化し、ケラトヒアリン顆粒が減って粗くなるという異常があることがわかっています。
まとめ
ケラトヒアリン顆粒とは何か、またそのはたらきや皮膚の病気との関係についてご紹介しました。
ケラトヒアリン顆粒はあまり知られていない成分ですが、バリア機能を支えたり、紫外線ダメージを軽減させたり、肌にとって重要なはたらきをします。
この記事を参考に、ケラトヒアリン顆粒について理解し、健やかな美肌づくりのために役立ててください。